柏市議会の傍聴に行ってきました

学校・地域

高校の卒業式が終わってすぐではありますが、3月9日に柏市議会の傍聴に行って参りました。
平日ということもあり、普段はなかなか議会の傍聴には行かない(行きづらい)のですが、今回は私が以前に市立柏高校の件でお話をさせていただいた市議の方が市立柏高校について質問をするということで、卒業したての子どもも連れて傍聴して参りました。

市議会の様子は過去分も含めインターネットで視聴できますので、ぜひ柏市のホームページから議会の様子をご覧いただければと思いますが、私が感じたことを書かせて頂きたいと思います。

傍聴した率直な感想

傍聴席には私を含め10人程度の方がいました。これが多いのか少ないのか、普段傍聴しない私にはよくわかりませんが、議会を見て市政を見守りたいという方も一定数いるのだとは感じました。

市立柏高校への質問をした市議の発言時間は60分。市政は高校だけではないので、すべてが市立柏高校の質問ではないのですが、今回私が気になる事については質問が出ました。
それは、市立柏高校の部活動活動内容改定について、昨年9月に学校と教育委員会からの説明会以降に教育委員会が取ったWEBアンケート、保護者会としても保護者に取ったアンケート、生徒達が自ら集めた署名、これらについてどのように取り扱われたのかということです。

では実際、この活動方針の改定についてどのような結果になったかというと、実は昨年9月の説明会時の内容とほぼ同等でした。つまり、保護者や生徒の意見は何一つとして活動方針の改定に反映されていないどころか、これらの意見を取り入れない理由についても何一つ説明はありません。

教育長は保護者や生徒には十分説明し理解を得ていると、議会の場で答弁されていましたが、私を含め、教育委員会からの説明を十分に理解をしている保護者は今のところ心当たりありません。とにかく早くこの話題から避けたいような様子で、あまり真剣には取り組んで頂けていないような印象を持ちました。

一緒に行った、つい前日まで市立柏高校の生徒だった(正確には3月31日までは市柏の生徒です)子どもも、傍聴後には納得がいかないと言っていました。

教育委員会でもイチカシは柏の宝だと言い切っていました。そんなイチカシを一体どうのようにしたいのか、矛盾しか感じません。はっきり言って、教育委員会側の答弁は残念でした。

私が思う教育委員会の問題点

市立柏高校の部活動の活動方針改定は、2018年転落事故の第三者委員会の報告書によるものだと思う。最近の先生の働き方改革や、お隣の茨城県などは公立高校の部活動の時間をかなり短くされていると聞くので、それのようなものとは違うと思われる。実際そのような説明が教育委員会からは無く、この転落事故を受けての事だと説明されている。

なお、この報告書は柏市のウェブサイトで公開(ページ末にリンクあり)されているので、どんな提言があったかはそれを見れば周知の事実ですが、転落事故に至った原因は不明であるとしています。

この報告書には、長時間の部活動によって判断能力が落ちて事故につながったという推測は書いてますが、途中は全て【可能性がある】という記述で、結局は断定できることも無い結果です。また、文化部活動のガイドラインも、転落事故が起こった2018年12月に制定されていることから、12月4日の事故時点でガイドラインは未発表(文化庁に掲載のガイドラインPDF内のメタデータが修正日ですが12月27日の日付になっているため及び教育機関向けの依頼文が12月27日付のため)と思われるので、未発表のガイドラインに合わせてできる部活など世界のどこにもなく、この報告書はちょっと無理筋にも感じてしまう。
私は事故当時に子どもが在籍している訳でもないので、この事故の真相を追求しようとする気は無いが、私の意見としては【この報告書の提言をそのまま真に受けても、今後の事故防止にはならない】と思います。

また、理由は不明ですが、私には【どうしても自殺の原因を部活動にしたい】か【部活動を縮小またはなくしたいために部活によって自殺につながったことにしたい】ような理由からこのような報告書が出来上がったようにしか感じ取れないのです。

教育委員会としてはこの第三者委員会報告書をどのように考えて今後に生かすことにしたかはわかりませんが、単純に提言通りにしようとしているだけなら思考は停止している状態なのかなと思います。

しかも吹奏楽部に所属していた生徒の事故なのに、今回は学校全体、運動部も含めて活動内容を改定した。これはどのような理由なのか、教育委員会からは納得のいく説明はない。説明が不十分なのではない、説明自体がない。説明をした文書すら発行されていない。

そのような状態なのに、今回の答弁で教育長は【保護者にはしっかり説明している】ような事を言ってましたが、教育長のみがしっかりやっていると思い込んでいる状況だとしか思えません。
一体誰に向かって教育を進めているのか、誰のための教育なのか、よく考えて再度説明して頂きたい、そう考えます。

今からでも遅くありません。ぜひ市柏で教育長自ら説明会をお開きになっていただけたらと思いますし、その際は前の説明会のように時間切れで保護者が質問できないようなお粗末な説明会にはしないよう、しっかりと場所と時間を確保して望んでもらいたいですね。

教育委員会の問題点なんて大きなことを書きましたが、現場の先生も困るような対応をしている以上はその体制すべてが問題なのかもしれません。私はただの柏市民、そして一保護者に過ぎません。教育委員会に対して何か力を持っている訳ではありません。ですが、教育は重要だとは強く感じます。なので、しっかりとした根拠の元に全ての行動をしてほしいと思います。根拠がはっきりしてないから説明もできず、ただ誰かに言われるがままに適当な対策をしてやってる感を出しているだけにしかみえません。子どもにも見透かされるようなことをやっていてはいけないのではないかと、私は思います。
正直、最近は何か起こる前に過剰につぶしておいて、責任を取ることから大人が逃げているだけにしか思えないのです。問題を解決する事より、やめてしまえば何も起こらないからクレームもない、そんな感じです。

やりたいだけやらせろとは思いませんが、なんか論点がずれてしまっていて、本来解決すべき問題から遠ざかっているように思えます。市が運営する学校の意義や市立柏高校の本来の魅力をもう一度考えて、最適解を出してもらいたいと思います。そのためにはいくらでも意見だしますし、生徒や保護者の意見も集めますし何だってします。どうせ組織改編するのであれば、もっとオープンな組織にして、色々な視点で見たり考えられる組織になってほしいと考えます。大人の都合優先なら教育ではなく命令みたいなものです。より子ども達の事を考えて欲しいと強く思います。

さいごに

今回議会を傍聴して、直接自分の目で見て聞くことは重要だと感じました。
【知る】ことは、本当に重要なんだなということを強く思いました。
今後も、気になることがあれば傍聴したりしてみたいと思います。教育委員会の会議も傍聴はできるようなので、今後考えてみようかとも思いました。

参考リンク(2023/3/13時点)

・柏市議会
https://www.city.kashiwa.lg.jp/assembly/index.html

・平成30年に発生した高校生の転落事案に係る調査報告書の公開について
https://www.city.kashiwa.lg.jp/kyosyokuin/houkokusyo/chousahoukokusho.html

・文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/bunkakatsudo_guideline/h30_1227/

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